美容室には毎月通っても年間12日ですが、お家でのホームケアは年間365日と毎日続きます。

そのため、美容室の施術ももちろん大事なのですが、同じ位ホームケアも大事になってきます。

どんなに良い施術をしたからといってホームケアで何をしてもいいわけでもありません。

美髪は美容師とお客様の協力あってこそ成り立ちます。

正しいホームケアを学んで効率よく本当の美髪を目指してがんばりましょう。

髪質改善の効果が出ない本当の理由


髪が傷んでしまう2つの原因

髪は1度傷んでしまうと死滅細胞なので基本的に元通りにはなりません。

そのため、傷ませる原因をとことん取り除いていくことが美髪のための第一歩なります。

毎日の取り組み次第であなたの髪はどんどん輝きますので諦めずに頑張りましょう。

 

そして、そんな髪の毛が傷む原因には「外的要因」と「内的要因」の大きく分けて2つの原因があります。

外的要因とは熱や摩擦、紫外線など外から受ける傷む原因のことを言います。

毎日のドライヤーやアイロン、外出時の紫外線など様々な傷ませている原因が日常に潜んでいます。

何気なくしているお手入れも実はそれも髪が傷む原因となることも多いので正しい知識を身につける事が非常に重要です。

 

反対に、内的要因とは生活習慣や食生活などによる身体の内部から傷ませる原因の事を言います。

傷ませると言うよりは、健康な髪の毛が生えにくくなってしまうと言う表現のほうが正しいのかも知れません。

髪の毛は血液から構成されているので、いかに血流を良くするかが非常に大事になります。

そのため、基本的な食事、運動、睡眠など不規則な生活を送ってると健康な髪が生えにくくなってきてしまうのです。

 

つまり、髪の毛を本気で変えたければこの2つの要因に対してアプローチしていかなければなりません。

いきなり全部しようとすると途中で断念してしまうという結果になりかねないのでまずは出来ることから1つずつ変えていきましょう。


外的要因で気をつけるべき4大項目

外的要因には大きく分けて4つの原因があります。

それは、熱、摩擦、紫外線、薬剤です。

これら4つが与える髪へのダメージには即効性があり、傷んでしまうのは一瞬です。

そのため、ホームケアを変えて早く結果を出したい方はまず外的要因から取り組み、傷ませないようにしましょう。

髪が痛んでしまう外的要因ランキング

 

【熱ダメージ】

髪の毛はアイロンやドライヤーなどの高温を当てると傷んでしまいます。

肌に高温が当たると痛覚があるため「熱い」と感じますが、髪の毛には痛覚がないため熱くて火傷していても何も感じません。

ですが、確実にダメージがたまりキューティクルが剥がれてしまうので使い方には非常に気を付けないといけません。

アイロンを使用する際に必ず気を付けてほしいことが3つありますのでご確認ください。

 

①アイロンの温度

「あなたはアイロンの温度は何度くらいで使用していますか?」

こうお尋ねすると大体の方は「わからない」や「180度〜200度」と言う答えが返ってきます。

実はそれが既に間違いで、自宅で使う温度は120〜140度、クセが強い方でも根元部分は160度もあれば十分です。

よけいに高温にしてしまう事でみるみる髪は傷んでしまいます。

また、乾いている髪にドライヤーを当てすぎるとこれも傷んでしまいます。

ドライヤーをかける際は出来るだけ髪の毛と距離をとって手が熱くならない程度の温風で乾かしてください。

※表面を乾かしすぎることが多いので、中の根元から優先的に乾かしてください。

 

②アイロンやドライヤー前の乾燥

特に、朝起きた髪は1番乾燥した状態と言っても過言ではありません。

その乾燥した髪にアイロンやドライヤーをかけてしまうと、寝ぐせも直りにくいだけでなく傷んでしまいます。

なので寝癖直しのスプレーや、ブロ―ローションなどで事前に熱ダメージを保護してくれるアイテムが必要です。

※どうしても使いたくない方は、蛇口で手を濡らしてサッと髪の毛に指を通す(濡らし過ぎてもダメです。)事で水分を持たせてください。

特にアイロンは痛みやすいので毛先を中心にある程度の水分を持たせてから丁寧にしてください。

寝癖を直したい場合は、水で根元から濡らしてください。

 

③アイロンで挟む時間が長すぎる

自分でアイロンを使用すると、どうしても挟む時間が長くなってしまいます。

そこで目安となるのが「2秒」と言う数字です。

かなりの確率で2秒以上同じ箇所を挟んでいる方が多いと思います。

2秒以上挟まないとクセが伸びないと言う方はスライスが分厚すぎますので、もう少し小分けに挟んで下さい。

※毛先は毛量が少ないことが多いのでまとめてかけた方が痛みません。

失敗してもいいので、素早く滑らせて同じところを挟み続けないよう気をつけましょう。

 

【摩擦ダメージ】

髪の毛は乾いている時よりも濡れている時の方が摩擦でのダメージを受けやすくなってしまいます。

寝れている時の髪は非常に繊細で雑に扱ってしまうとキューティクルが簡単にポロポロと剥がれてしまい、髪の中の栄養成分が垂れ流し状態になってしまいます。

そのため、髪が濡れている状態で特に気を付けるべき3シーンをご紹介していきます。

 

①シャンプー時

意外と知られていないのが、誤ったシャンプーのやり方で髪の毛を傷ませてしまっているという事実です。

一般的にシャンプーする時はゴシゴシと手を前後に動かして洗う方がほとんどだと思います。

ですが、それでは髪の毛が擦り合わさってしまい摩擦ダメージを受けてしまいます。

一般的な美容室でしているシャンプーも実は髪を傷めてしまっているという事なので衝撃ですよね。

なので、シャンプーする時は出来るだけ手を交差させるのではなく、かき上げるようなイメージで前から後ろに指を通しながら優しくこすります。

そうすれば、摩擦ダメージを最小限に抑える事が出来て髪の栄養が流れ落ちにくくなります。

 

②クシなどで梳かす時

濡れている時にクシを通す場合は必ず目が粗いクシで溶かしてください。

もしくは、髪が細くて絡まりやすい方はある程度ドライヤーで乾かしてから粗目のクシでとかしてください。

無理にとかそうとすると、キューティクルが剥がれ、髪の毛の栄養が流れ落ちるだけでなく、切れ毛や枝毛の原因にもなりますので要注意です。

ちなみに、お風呂でトリートメントをつける時も粗目のクシでとかせるならとかしてあげた方がいいですが、もみこむだけでも大丈夫ですので、優しく扱うようにしてください。

 

③乾かす時

髪を乾かす時に右手にドライヤーを持って左手で擦ったり無暗にバサバサにする必要はありません。

乾かす時は優しく根元を持ち上げて熱くないように遠目からドライヤーをするようにしてください。

また、半渇きで寝てしまうと濡れた状態で枕に擦りつけられて摩擦ダメージを受けてしまうので出来るだけしっかり乾かしてから寝ましょう。

 

【紫外線ダメージ】

紫外線は軽く見られがちですが、髪の毛の組織を確実に破壊していきます。

また、年間通しても特に5月〜9月の日差しが強い季節には必ず対策が必要です。

曇りの日でも90%紫外線は降り注いでいるので帽子や日傘を忘れないようにしましょう。

たかが紫外線、されど紫外線ですので今一度自分の対策を見直してください。

 

①UV-AとUV-B

紫外線の約95%はこのUV-Aが占めています。

UV-Bほど有害ではありませんが、長時間浴びたり、窓ガラスなども貫通するので室内にいる場合でも注意が必要です。

UV-Bは紫外線の中でも約5%と割合は少ないですが、UV-Aより有害です。

窓ガラスなどを貫通はしませんが、長時間浴びることで日焼けや皮膚ガンを引き起こす可能性があります。

これらの紫外線の影響で髪の毛は、内部の結合が切り離されてカラーの退色や乾燥、強度の低下などの原因となってしまいます。

 

②SPFとPAの関係

よくUVカットクリームなどに「SPF」や「PA」などと表記されていることがあると思います。

SPFとは、UV-Bに対して効果的で防いでくれます。

数値が高ければ高いほど効果が期待できるので数値が50を超えるものは「50+」と表記されています。

PAとは、UV-Aを防ぐ効果を表した指標のことです。

表記には、「PA+」や「PA++」、「PA+++」など+の数が多いほど予防効果が高いと言われています。

なので、購入する際に迷った時は効果が高いものを選びましょう。

詳しく知りたい方は大手美容メーカーのDEMIさんの研究記事(外部サイト)をご覧ください。

 

【薬剤ダメージ】

薬剤ダメージには、美容室でするカラーやパーマ、縮毛矯正などや自宅でするホームカラーなどが含まれます。

出来るだけ傷ませたくない方は言うまでもなく自分で染めるのは控えたほうが得策です。

また、美容室でする施術でもやり方や美容室、美容師によって様々ですので信頼できるサロンでやってもらうようにしてください。

 

①施術で傷ませないようにするのは?

一般的な美容室では、施術して傷ませた後にトリートメントしてサラサラにすると言う流れが多いと思いますが、実はこれも間違えです。

本当は先にトリートメントしてから施術の入るほうが圧倒的に髪の毛に対してのダメージは軽減されます。

なので、サロンに頼んで先にトリートメントしてもらうか自宅でしっかりトリートメントしてからサロンに行くかのどちらかで自分の髪を守りましょう。

※先に トリートメントするのは対応してない美容室があるのであらかじめ確認しておきましょう。

またパーマや縮毛矯正などのかける期間が短いく頻度が多いとそれだけダメージは蓄積されます。

頻繁にカラーされる方も毎回全体染めをするのではなく、気になる根元のみ染めて毛先はお休みさせる事も非常に効果的です。

髪質改善の効果や種類の違いは?

 

②ホームカラーはやめよう

ご自宅で染めるのはかなり危険です。

せっかく気を遣って美容室でもトリートメントしたりケアしてても1回のホームカラーで台無しなんてこともザラにあります。

美容室で染める時はプロが根本と毛先の薬剤を使い分けて丁寧に塗っていくので、ダメージを最小限に止めることが出来ます。

どうしても自分で染めたい場合は鏡で見える頭頂部や生え際のみで中間〜毛先には薬剤がつかないようにしましょう。


内的要因で気をつけるべき3大項目

「健康=美髪」と言っても過言では無いほどに髪の毛と健康は切っても切り離せない密接な関係です。

そもそも髪の毛は、血液から構成されているので循環が悪くなっていたら健康な髪は生えてきません。

血流が悪くなることで老化が進むとまで言われています。

そのため、今一度内面からも美しく生活習慣を見直しましょう。

今回は基本ですが、3大要因をご紹介します。

 

①食事

正しい食生活は非常に有効です。

糖質や脂質の多いものばかり暴飲暴食していると、薄毛の原因などにも繋がります。

ラーメンや唐揚げにケーキやアイスなど好きなものばかり食べ過ぎると気づいた時には辞められなくなってしまいます。

断食するのは難しいですが、少しずつ量を減らしたり改善することで 体脂肪を抑えましょう。

逆に健康にいい食べ物はビタミンやタンパク質、亜鉛などです。

「ビタミンC」 玄米、緑黄色野菜

「ビタミンB」 レバー

「タンパク質」 魚、卵、大豆、牛乳

「亜鉛」 カキ、カシューナッツ

などをバランス良く摂取することで髪の毛にとっても栄養になります。

また女性ホルモンを活性化させる大豆などの豆類もおすすめです。

食べる時間や間食も気を付けて楽しく食べましょう、

 

②運動

なぜ運動が大事かと言うと体を動かさないことで筋肉量が減ってしまい血流量が低下してしまうためです。

それだけでなく成長ホルモンの活性化、、ストレス発散、自律神経のケアまで運動は賄ってくれます。

おうちの中での運動もいいですがベストなのは緑がある公園などに行って運動すると癒し効果もあり効果抜群です。

筋肉をつけることで太りにくい体にもなるのでリバウンドもしにくくなりいい事づくしです。

なかなか気分が乗らない、仕事が忙しくてそれどころじゃないなど様々な理由はあると思いますが、気分転換も兼ねて1日5〜10分でも良いので継続して運動することをお勧めします。

 

③睡眠

最適な睡眠時間は7時間と言われています。

昔はゴールデンタイム(22時か2時)までに寝ることが重要とされていましたが、 現在の研究結果では寝はじめの3時間をいかに深く眠れるかが重要とされています。

特に睡眠時間がバラバラなど不規則な生活を送っていると、 髪の毛だけではなく体にまで悪影響を及ぼすので注意が必要です。

最近では様々な睡眠アプリなどもありますので自分の睡眠度を計測してみるのもいいかもしれません。

コロナ感染リスクを抑える美容室選び


本気でホームケアを変えると

本気で ホームケアを変えるとあなたの神の半年から1年後の髪が全然違ってくることを実感できると思います。

もちろん髪の毛の長さにもよるので、2〜3年後がベストの方もまずは今できることから始めましょう。

お手入れに自信がない方は道具に頼ると言うことも大事ですが、まずはお金がかからない方法でやり方を変えるだけでもできる方法がありますので実践してみてください。

変化を感じることが出来ればどんどん楽しくなってきますので、まずは自分の意識を変えましょう。

たかがホームケア、されどホームケアです。

本当に髪を良くしたければ美容師と二人三脚でがんばりましょう。

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