【デュタステリド(ザガーロ)】
◎効果◎
AGA治療薬として処方されている「デュタステリド」は、
元々、前立腺肥大症の治療薬として処方されていた経緯をもっています。
「デュタステリド」は「フィナステリド」や「ミノキシジル外用薬」と同様に、
厚生労働省の認可を受けている治療薬です。
AGAは男性ホルモンの「DHT(ジヒドロテストステロン)」
が原因で発症します。
DHTは男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、
還元酵素である「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」の影響を受け
変化し生成されます。
5αリダクターゼには「I型」と「II型」があり、
「デュタステリド」はどちらに対しても
阻害効果が認められています。
同じ5α還元酵素阻害薬には先行薬である「フィナステリド」があります。
AGAに対する作用機序は似ていますが、
「フィナステリド」が「II型」の5αリダクターゼのみに作用することに対して、
「デュタステリド」はどちらにも作用することがわかっているため、
フィナステリド以上の効果を期待することができ、
当院では「日本製のデュタステリド」を採用しております。
⚫︎副作用⚫︎
性欲減退や勃起機能障害(ED)などの男性機能低下(頻度10%以下)、
肝機能障害、⻩疸、蕁麻疹、発疹、アレルギー反応、頭痛、抑うつ気分、
乳房障害、腹部不快感。
前立腺癌が発症するリスクが高い男性を対象とした臨床試験で
デュタステリド服用群で、
高悪性度前立腺癌の発生頻度が 高かったという海外のデータがあります。
※2009年から韓国で服用されているザガーロ(デュタステリド)使用で発癌は認めていない。
◯服用方法○
・1日1回0.5mgを経口投与してください。
・口腔内咽頭粘膜を刺激することがあります。
・3か月で改善が認められる場合があるといわれますが、 通常半年は服用が必要と言われています。
※カプセルは噛んだり、 開いたりせずに飲み込みましょう。
【ミノキシジル】
◎効果◎
ミノキシジルは元々、
心臓血管系に作用する高血圧の治療薬として作られていましたが、
副作用に頭部の多毛を認めたことから薄毛に用いられるようになりました。
毛細血管を広げ血液の流れをスムーズにするだけでなく、
主に髪の毛の成⻑を促す毛乳頭細胞に働きかけ、
ヘアサイクル(毛周期)を延⻑させる働きを持っています。
さらに毛乳頭細胞から作られる毛母細胞を刺激する物質の産生を促し、
毛乳頭細胞そのものを増殖させる働きがあります。
これらの作用によりミノキシジルは発毛を促進します。
海外の模造品が流通しておりますが当院は効果が確認できたもののみを取り扱っております。
⚫︎副作用⚫︎
【内服薬】
低血圧、反射性高血圧、全身の多毛症、手足のむくみ、頭痛、めまい、ふらつき、動悸、息切れ、赤ら顔、皮膚の潮紅、性的不能、勃起障害、肝機能障害、 腎機能障害、腎性全身線維症(腎不全、皮膚の硬化、関節拘縮をきたし、身体機能障害に陥る病気)、高カリウム血症、多臓器不全等(頻度不明
【外用薬】
頭皮の発疹・発赤、頭皮のかぶれ、フケ、使用部位の熱感、頭痛、めまい、気が遠く、胸の痛み、心拍が速くなる、体重増加、手足のむくみ、 接触皮膚炎、湿疹、脂漏性皮膚炎
◯服用方法○
・内服は1日1錠2.5mgを経口投与してください。
※1錠を100円均一などのピルカッターで分割し半錠ずつ朝夕で飲むことも⻑時間効果が持続するとも言われています。
※2.5mgを3か月〜半年服用しても変化がない場合は濃度を上げても効果がない
効果不十分な場合、他院では濃度を高くしていくところもございますが、
心臓血管系に負担をかけるお薬であり 、上記の副作用の出現頻度が増すため、
当院では1日2.5mg以上の内服を推奨いたしません。
※外用薬は1日3~4回の塗布をお勧めします。
詳しくはオンライン診察でお伺いください。